運慶作か!?浄瑠璃寺伝来の十二神将立像
二子玉川の静嘉堂文庫では静嘉堂文庫リニューアルオープン展第3弾「よみがえる仏の美~修理完成披露によせて~」
http://www.seikado.or.jp/exhibition/2016002.html
が6月5日まで開催中です。
『運慶作か!?と話題の仏像「木造十二神将立像」のうち4軀をはじめ、修理を終えた仏画を初披露するとともに、作業の際に使用する材料や道具もともに展示し、修理過程をよりわかりやすく御覧いただきます。また、伊藤若冲「釈迦三尊像」(京都・相国寺蔵)の原画としても知られる伝 張思恭「文殊・普賢菩薩像」など、仏教美術の名品も合わせて展示いたします。』(静嘉堂文庫美術館公式サイトより)
4月30日には山本勉先生の講演会「十二神将像のひみつ―浄瑠璃寺伝来の一具と運慶」がありました。
当日、朝10時に到着したのですが、先着120名に配布される整理券が既に100番を超えていました。さすがです。
静嘉堂文庫の山本先生の講演会先着120名整理券配布、11時段階で100番超えてた。危なかった…
— タイガースカフェ (@tigers_cafe) April 30, 2016
なんとか整理券をゲットでき、無事に聴講してきました。
※結局、追加席も含めて150名ほどが聴講できたようです。
静嘉堂文庫美術館講演会「十二神将像のひみつ 浄瑠璃寺伝来の一具と運慶」(山本勉先生)を聴いてきたので、まとめ。 明治時代の新聞に「大仏師運慶」という名を含む銘文があったと掲載されていたことで注目される十二神将像の伝来と考察に関する注目の講演でした。続く
— タイガースカフェ (@tigers_cafe) April 30, 2016
明治時代の新聞で「上坊別当執筆、大仏師運慶」との銘文があったという紹介記事については、執筆者の名前も書いてあるとされていることが銘文の信憑性を増す。近年の7躯の解体修理ではその銘文は見つかっていないが、今後解体修理予定の3躯の中から見つかるかもしれない。(続く)
— タイガースカフェ (@tigers_cafe) April 30, 2016
作風からの検討としては、同時期の神将像として興福寺南円堂四天王像と比較。確かな肉体、動勢把握、豊かな表情など共通点多いが、四天王像が重厚なのに対して、十二神将像が軽快、剽軽。この違いはそれぞれの群像表現の中での位置づけの違いによるものとみなせる。 (続く)
— タイガースカフェ (@tigers_cafe) April 30, 2016
群像全体を見据えて、一体一体にふさわしい表現方法を使い分けているところなど、運慶の特徴が出ているような点を考慮すると、山本先生の見解としては浄瑠璃寺伝来の十二神将像は運慶作とみなしてもよいのではないかと結論づけておられました。
— タイガースカフェ (@tigers_cafe) April 30, 2016
講演会の内容は、
「東京人2015年12月号」の山本勉先生の解説記事に沿ったものでしたので、
帰りにミュージアムショップでバックナンバーを購入しました。
おかげで忘れることなく復習できてバッチリです。
講演会に行けなかったけど気になるという方は、こちらの「東京人2015年12月号」の特集記事もチェックしてみてはいかがでしょうか。