60年に一度の秘仏、 智満寺の千手観音立像特別開帳

だいぶ時間がたってしまいましたが、『マイベストオブベスト死ぬまでに拝みたい秘仏』だった智満寺(静岡県島田市)・千手観音立像(国指定重要文化財)の特別開帳が2015年7月~9月にあり、念願が遂にかないました。

今回の開帳は智満寺境内にある「頼朝杉」(天然記念物)の倒木から作られた弥勒菩薩像の完成記念および、本堂を再建した徳川家康公の四百回忌ということで1994年以来、21年ぶりの開帳となりました。

前回の開帳時は私はまだ高校生で、仏像のぶの字も興味がなかったために、静岡県に住んでいながらこの智満寺の千手観音の存在はもちろん知りませんでした。その後、30代になって仏像の魅力にハマり、いろいろな仏像を拝観していく中で、自分の地元・静岡県にもこのような素晴らしい秘仏があるということを知るのですが、60年に一度の開帳の次回が2054年というのはあまりにも遠い未来すぎて絶望的な気持ちになったものです。そしてこの、”会いたいけど会えない”という事実によってより一層、何としても会いたいという思いが増していき、こちらの智満寺の本尊は私の中での死ぬまでに拝みたい秘仏の1位になっていったのでした。

もっとも、智満寺では2005年には本尊とは別の秘仏の千手観音(市指定文化財)の特別開帳があり、何かしらの行事の折に、もしかしたら本尊の開帳もあるかも?、という淡い期待もあったりもしたのですが、まさかこれほどまでに早くそのチャンスが巡ってくるとは思いもしませんでした。

 

2015-08-29 12.22.02

 

智満寺は、駿河湾と志太平野を望む千葉山に建つ古刹です。奈良時代に鑑真和上の孫弟子である廣智菩薩が杉の林立するこの山は千手観音の浄土であるとし、千手観音を祀ったとされています。治承年間には、源頼朝の命により千葉常胤が諸堂を再建した功績により、山号も千葉山と呼ばれるようになったようです。その後、今川氏や徳川氏らの帰依を受け、1589年には徳川家康により現在の本堂(下写真)が建立されました。

2015-08-29 12.33.20-1智満寺 本堂(国指定重要文化財、1589年制作)

木造入母屋造の本堂は桃山時代の建築で、重要文化財指定されています。茅の葺き替えは湿気や周辺の植物の種子の飛来のために約15年で必要になるとのこと。

本尊の秘仏・千手観音立像は等身大の寄木造り。太ももあたりには翻波式風の衣文が刻まれていますが、制作としては平安時代中期頃と見られています。

平安時代中期のカヤ材の寄木造り。顔や手の表現には地方色が感じられるが、リズミカルな衣文や量感に満ちた体の表現には全国に共通する平安時代が感じられる』(文化財ガイドブック彫刻編,静岡県教育委員会,1998年発行)

実際にお会いした印象としては、写真で見たのと同じような神秘的な雰囲気そのままの千手観音で感動でした。
さて、ついに悲願が叶ってしまったわけですが、次の目標は何にしましょう・・・。

天台宗 千葉山・智満寺(静岡県島田市)
所在地:静岡県島田市千葉254
アクセス:JR島田駅からタクシーで約20分

【おまけ】

せっかく静岡に行ったのでお昼はもちろんさわやかのげんこつハンバーグ!

2015-08-29 11.21.59


関連記事

Comment





Comment