法隆寺上御堂の釈迦三尊特別公開
例年11月1日~3日の3日間しか開扉されない法隆寺の上御堂が2014年2月に特別公開されます。上御堂には平安時代の釈迦三尊像(国宝)や室町時代の四天王像(重文)が安置されています。国宝の釈迦三尊像は10世紀制作とみられる丈六の坐像です。法隆寺では白鳳・飛鳥時代の国宝仏が多いるためか、国宝でありながらなぜかあまり注目されていないと思われる像です。国宝仏を全制覇を目指している方はもちろん拝観したいところですね。
→ (参考)国宝仏像完全リスト
釈迦三尊像(国宝,平安時代10世紀,サクラ材, 一木造, 釈迦227.9cm, 左脇侍155.7cm,右脇侍153.9cm)
上御堂の本尊で釈迦如来に向かって右に文殊菩薩、左に普賢菩薩。文殊は右手に剣、左手に経巻を持つ。普賢菩薩は僧侶の法具である如意を持つ珍しい形。サクラ材の一木造りで、聖宝の弟子の会理(えり)が関わった制作という説と、聖宝の孫弟子にあたる観理(かんり)による10世紀後半に制作された説がある。聖宝や会理は醍醐寺の造仏を行ったことで知られ、上御堂の釈迦三尊も醍醐寺の薬師三尊に似ている部分がみられる。奈良における10世紀の彫刻として貴重な例。
法隆寺上御堂(ほうりゅうじ かみのみどう)
公開日:通常11月1日~3日
※2014年は2月15日(土)~2014年3月2日(日)に特別公開
詳細は
http://yamatoji.nara-kankou.or.jp/contents/event.php?contents=0000000452&event=0000000057
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