「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ」ブロガー内覧会に参加してきました

東京藝術大学美術館で2016年7月5日から開催されている「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ―びわ湖・長浜のホトケたち―」。
皆さんはもう行かれたでしょうか?
開催に先立ち行われたブロガー先行内覧会に参加させてもらってきました。

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東京藝術大学大学美術館 3階展示室

展示はこのようにすべて露出展示で、細部まで間近で観ることができます。

そして、今回の目玉ともいうべき、黒田観音寺の伝千手観音立像はさらに隣の展示室で公開されていました。

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黒田観音寺 伝千手観音立像(重要文化財 木造素地 平安時代 像高200cm)

木之本町黒田の集落の人々の手によって守られている黒田観音寺の伝・千手観音立像です。千手観音として伝わっていますが、18本の腕というところから准胝観音という説もあります。今回の展覧会が、堂外での初公開という貴重な機会となっています。普段はお厨子の中に安置されていて、背中はもちろんのこと足下もはっきり確認できませんが、今回は360度、細部まで確認できます。

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目つきは鋭く、正面からはもちろんですが、この写真のように横からでも目が合うような気配があります。

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このようにして見ると、深く刻まれた衣文線がはっきりとわかりますね。両足の間の渦文も深く彫られています。

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背面にも、気の流れを感じさせるような美しい衣文が上から下へと刻まれています。

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(参考)黒田観音寺(滋賀県長浜市木之本町)※写真は2011年現地訪問時のもの

黒田観音寺ですが、無住のため、日常の維持管理と参拝者対応は3人の「世話方」さんが行ってくれています。
この、世話方は任期3年で黒田の集落(現在は17軒だとか)の中から持ち回りで毎年1人ずつが選出され、任期2年目の年に世話方代表となるということです。私も2011年に事前予約により、参拝させてもらいましたが、その際にも世話方さんに心よく対応していただきました。

今回の展覧会では観音の里・長浜から約40躯が一堂に会し、非常に貴重な展示であるばかりでなく、中世の村落共同体である「惣村」に関する資料に関する展示が多いのも注目です。惣村の典型である菅浦の集落に伝わる文書資料とともに、その集落に伝わる阿弥陀如来と聖観音像が出展されており、村落が共同体として団結する上で、信仰はひとつの大きな拠り所であったことが窺い知れました。

このような資料やその他の仏像についても、後日、第2弾としてこちらの記事でも紹介したいと思います。

◇開催概要◇
観音の里の祈りとくらし展Ⅱ―びわ湖・長浜のホトケたち―
会期:2016年7月5日(火)~8月7日(日)
開館時間:午前10時~午後5時(金曜日は午後8時まで) 入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(7/18は開館)、7/19
会場:東京藝術大学大学美術館3階展示室
詳細は 東京藝術大学大学美術館公式サイト および、観音の里・長浜ホームページ 

2016-07-20 | Posted in 仏像, 公開情報, 展覧会, 滋賀, 近畿No Comments » 

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