5/18開帳!日本三大如意輪の神呪寺・如意輪観音

「日本三大如意輪」のひとつとして知られる神呪寺の秘仏本尊・如意輪観音坐像は毎年5月18日のみの開帳です。今年も5月18日が週末にあたるので、多くの参拝者で賑わうことでしょうね。

神呪寺本堂

開帳当日、参拝客で賑わう神呪寺

 

神呪寺・木造如意輪観音坐像(重要文化財, 平安時代)
 修理の際に現在の左脚部が後補であることが判明しており、もともとは左足を垂下させる半跏の姿であったと推測されています。六臂で半跏のすがたの如意輪観音は後述する醍醐寺仏像棟安置の像がありますが、それ以外にはほとんど知られていません。10世紀後半の作と考えられています。

神呪寺 如意輪観音坐像

神呪寺 如意輪観音

昨年、拝観した際のエントリ 旧ブログ:神呪寺、年1日のみ開帳の秘仏如意輪観音(新しいウインドウが開きます)で書いたように、本当に美しく、生きているかのような独特の雰囲気を感じさせる像でした。

もともと左足は垂下していたのではないかということですが、六臂で半跏の如意輪観音として醍醐寺仏像棟安置の像があります。

参考:醍醐寺・如意輪観音菩薩半跏像(平安時代, 坐高97cm) ※仏像棟安置

醍醐寺 仏像棟安置の如意輪観音像

醍醐寺 仏像棟安置の如意輪観音像

六臂像でありながら左足を垂下する珍しい姿。経典でもこのすがたの如意輪観音はみられず、なぜこのような姿で造られたかについては、詳しいことはわかっていないようです。奈良時代には二臂の半跏のすがたの如意輪観音が信仰されたということと、平安時代になり、空海が請来した曼荼羅にあらわされる六臂の如意輪観音の信仰が主流になるということを考えると、その過程の中で六臂で半跏の像も造られたのではないかという考え方も。作風が上醍醐五大堂の大威徳明王と似ており、その像と近い10世紀初めの制作とみられています。

この2像を比較すると通常の輪王座よりも右足を寝かせ気味にしているところが共通しており、その点からも神呪寺像は醍醐寺の半跏像と同じような左足垂下の像であったのだろうという推測ができます。神呪寺像も醍醐寺像もスリムな身体と腕が特徴的で非常に美しいですね。※醍醐寺の仏像棟は、春や秋の霊宝館公開と同時に公開されていることが多いですので、開館時期をチェックしてぜひ行ってみてください。

神呪寺 三間一戸八脚門

神呪寺 三間一戸八脚門

拝観データ

甲山大師 神呪寺
所在地:兵庫県西宮市甲山町25-1
アクセス:阪急甲陽線甲陽園駅下車 徒歩30分もしくは、阪神線西宮駅から阪神バスで甲山大師前下車すぐ
拝観時間:9時~17時
※本尊・如意輪観音の5/18は6時から18時まで(入堂17時30分ま
で)
拝観料:無料
公式サイト:http://www.ne.jp/asahi/kabutoyama/kanno-ji/

参考文献

[1] 井上一稔:日本の美術No312 如意輪観音像・馬頭観音像, 至文堂, 1992.


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