霊木を使った聖観音像 市原市・日光寺

千葉県市原市には、いわばゴルフ場銀座ともいうべきゴルフ場密集地帯がありますが、日光寺も市原市内の周囲をゴルフ場に囲まれた地に位置します。
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地域の方々によって管理されている収蔵庫に安置されているのは像高さ3メートル超の聖観音像です。
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木造聖観音立像(県指定文化財, 木造, 10世紀~11世紀, 像高327.0cm)
木彫像としては千葉県下最大を誇る。頭部から地付きまで内刳りを施し、両腕は肩で矧ぎ付け、肘から先もさらに矧ぎ付けている。胸飾りを浮き彫りにするなどかなり古様を残す。腰裳の処理などに様式化も見られるので10世紀後半~11世紀前半とみられる。当初は立木仏であった可能性も指摘されている。

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大きさもさることながら、珍しいのは桜の一木造ということです。背中から大きく内刳りされていますが、これは木の洞(うろ)を利用して刳っているということなのです。背板は失われ、現在の背中は写真のような状態です。

大きな洞がある材であった上に、左耳下及び右側頭部には枝根が見られることからも、決して造像に最適な材を使っているわけではなくかなり無理をして作成していることもわかります。あえてそのような材を使ったということは、この桜の木が特別な意味を持つ、つまり霊木として信仰されていたと推測されます。実際、案内してくれた管理の方もそのようなお話しをしてくださいました。近くの笠森観音(坂東三十三観音札所)のご本尊も同じ木から造られたという伝承もあるそうです。※ただし笠森観音の本尊は楠の霊木で造られているという云われがある
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いずれにしても霊木から造られた観音像はとても神秘的なオーラを感じさせます。朽ちているところもよりいっそう、神秘性を増しているような感じたのでした。

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なお、日光寺を参拝した当日のようすおよび、その日に参拝した他の寺院の記録などは
「踊る!千葉見仏」(2012年10月6日の千葉見仏当日のツイートのまとめ)
でもまとめています。

日光寺
住所:千葉県市原市風戸81
拝観料:志納
問い合わせ:地域の方が管理されているので、市原市教育委員会に問い合わせる
アクセス:小湊鉄道光風台駅 徒歩15分

2014-02-05 | Posted in 仏像, 千葉, 関東No Comments » 

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